「表現者の名言達と其れに送る言葉ども」
作:何某 何
27歳で死のうと思って生きてきた。
表現者として自分の作品を世に残し、ロックスターのように夭折しようと思っていた。
そこに驕りと大きな勘違いがあったのは事実だ。
有名になりたかった。
忘れられたくなかった。
負け犬として語られたくなかった。
何よりも、心の闇を作品として形に残したかった。
そして、突然襲ってくる心の混乱と、それに伴う孤独を、何とかして終わらせたかった。
だが結局それは叶わなかった。
何もできずに27歳まで生きてきて、何となく解ったことは、自分には才能が無いということと、
どうやら死ぬのはまだずっと先だということだ。
だから飄々とした人間になって生き続けていくことにした。
真剣に創作活動をしてできた作品はすべて、人に見せられるシロモノでは無かったのだから。
今から挙げるのは、時代を彩ったアーティスト並びに表現者達が残した名言と、
それに対する今の僕なりの返答だ
死ぬことはできなかった。
心の闇は残った。
混乱もずっと収まりそうにない。
ロックへの愛情だけは変わっていない。
あの頃の僕に言える言葉なんて、まだ見つかってないけれど、抱えたまま行くくらいであれば、
今の僕にならきっとできるだろう。
ピート・タウンゼント
「年取る前に死にたいぜ
これが俺たちの世代」
世代ってある意味とても残酷な言葉
ジョン・レノン
「労働階級の英雄になるのは大変なことだ
もしも英雄になりたいのだったらぼくについてくるんだ」
日本で末端労働の英雄になるのも、また大変なことだ。
ジャニス・ジョプリン
「自由ってことは
失う物が何も無いってこと」
気づいたときには傷だらけ
カート・コバーン
「覚えておいてくれ。消え去るより、燃え尽きた方がいいんだってことを」
フェードアウトしたって、人生は続くんだ。
シド・ヴィシャス
「俺達は一緒に死ぬ約束をしてたんだ。
こっちも約束を守らなきゃいけない。
死んだらあいつの隣に埋めてくれ。
レザー・ジャケットとレザー・ジーンズとバイク・ブーツを死装束にして」
馬鹿
イアン・カーティス
「今この瞬間でさえも、
はじめから死んでいれば良かったと思う。もうやっていけない」
嘘でも笑顔を作り、いいものと悪いものを見ながら生きていく。僕はそうすることにした。
バーナード・サムナー
「教えてくれ それがどんな感じなのか
君の心臓が冷たくなっていくというのは」
俺達は生き残っちまった。遺されちまった。
だから生きていくしかないんだ。続けていくしかないんだ。
下手だろうと何だろうと。
ボブ・マーリー
「お前の口からついてでる言葉が、お前を生かすのだ。
お前の口からついてでる言葉が、お前を殺すのだ」
もしどうしても死ななきゃならなくなったのなら、せめてこんな言葉を遺して、死んでいけたらと思う。
古今亭志ん生
「ええ…その名前はですな……まあどうでもいい名前」
真面目で生きるのも結構辛いんだぜ。上手くいくとも限らないし。
八代目桂文楽
「台詞を忘れてしまいました……申し訳ありません。もう一度、勉強し直してまいります」
こう生きれるんだったら、こう生きた方がいいさ。本当の怠け者に送る言葉はこっちだ。
ノエル・ギャラガー
「俺は何でも自由に選んだものになれるんだ
その気になればブルースだって歌ってやる」
子供に笑われるくらいだったらもう平気だしね
江戸アケミ
「お前はお前のロックンロールをやれ」
とりあえずまだ勘違いしているかもしれないまま進んでいくことにするよ
表現者として名を成す夢はもう捨てたけど、表現自体をやめた訳ではない。だから下手なりに表現を続けていくつもりだ。それ位の自由なら世の中にはある筈だし、理解したのだから。そしてそれ位の責任なら、背負える筈だし、覚悟はできているのだから。
混乱が収まるまで
闇が消えても
Boys be Keith Richards.
