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投稿原稿「××警察署顛末記」

「××警察署顛末記」
作:bombeck


「人を殺しました」そう言って、××警察署をおとずれたのは深夜の12時。「近所で殺人事件がありましたよね。犯人はぼくです。自首します」そう言うぼくに受付の警察官は奇妙な顔をして、しばらくすると奥から数人の警察官があらわれた。
それからぼくは取調室のようなところに連れていかれて、「気まりのようなものだから」と持っていたバッグを調べられ、そこで面長の刑事に取り調べをうけた。
「家はどこ?」
「△△です」
「△△? まさか家出とかじゃないだろうね」
「違います」
「学生?」
「いえ、中退しました」
「どこ?」
「Z大です」
「Z大?」
するとその面長の刑事はしばらく胡散臭そうな目でこちらを見た。Z大はそこそこの大学として有名だったからだろう。
「あんた、精神病とか、そういうのないの?」
「精神科にはかよってますけど……」
すると面長の刑事は取調室を出ていった。持っていたバッグのなかには家の住所を書いていたアドレス帳が入っていた。しばらくすると面長の刑事がおそらく家に電話をかけている声が外から聞こえてきた。
「……はい……おたくの息子さんが……ええ……こちらにこられてですね……それで自分が犯人で……はい……それで、自分はZ大生だと……え? そうなんですか……はい……はい……」
しばらくするとその面長の刑事はもどってきた。手にはコーヒーを持っている。
「飲みなさい」
コーヒーをぼくのほうにさしだしながら、面長の刑事は言った。
「お兄さんがくるそうだから、それまで待っていなさい」
だされたコーヒーにぼくは口をつけた。
「あんたほんとうにZ大生だったんだね」
「はあ」
「高校はどこ?」
「△△高校というところで……」
「勉強したの?」
「まあ」
そんな話をしているうちに、しばらくすると兄が車でやってきた。
兄は警察署に長居するつもりなどなく、テキパキとことを運んだ。
これから帰ろうというときになって、面長の刑事がぼくのところにやってきて言った。
「息子の成績があがらないんだけれど、どうすればいいかな?」
ぼくはすこし考えてから言った。
「普通に暮らせればいいんじゃないんですか?」
すると面長の刑事は言った。
「普通に暮らせても成績があがらないんだよ!」
それはけっして大きくはない声だったけれど、なにか叫びのようでもあった。
「話したほうがいいですよ……」
ぼくはそれだけ言うと、兄にせかされるように××警察署をあとにした。

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2009年09月10日 18:52に投稿されたエントリーのページです。

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