こころ、てらすもの
作:鋼虎徹
ながいながい道を、あなたはどこへ行くだろう
一寸先は闇夜に閉ざされているというのに
見えるは、夜空に光る幾多の点だけ
見上げるだけの光の点に、あなたはなにを願うだろう
とおい、とおい、空に浮かぶ光に
きっと、夜が明ければ見えなくなるだろう
やがて堕ちるであろう
それでも、今宵だけの空に、見上げた空に、浮かんでいた
行く宛てのない道の先に
ああ、全ては見えるもの、否、見えたもの
産まれ落ちて、はじめに見えたもの
こころ、どこか、ない
どこにも見えなかった「こころ」をくれたのは、あなた
見せてくれたのは、あなた
どこにも本当なんてない見えたものに、あなたは見せてくれた
夜、明けて陽が昇り
私には依然と道などわからないが
光の点も見えなくなってしまったが
これだけはやっと気付いた
なにも見えなかった私に
「こころ」を見せてくれたのは、あなた
あなたが私に幾多の点のなかから私を見つけてくれた
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