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2007年11月 アーカイブ

2007年11月02日

◇生放送を聴く:11月2日(金)19時~21時

不登校経験者の生の声を聞く

第4回 貴戸理恵の不登校系トークラジオ
 
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今回はゲストに不登校経験者のkenjiroさん(20代・男性)をお招きし、不登校からプログラマーとして働くまでのライフストーリーを中心にお話いただきます。

(貴戸理恵さんへの質問・相談を受け付けております。ラジオネームを添えて、コチラまでお送り下さい。)
 
play.gif←本日の放送は終了しました。次回の放送は11月6日19時~です。

 
【放送日時】

2007年11月2日(金)19:00~21:00

 ※19:00~21:00の時間帯だけ視聴可能です。それ以外の時間は視聴できません。

 ※放送を聞くためには「Windows Media Player」が必要です。

 ※ライブ音声が途中で止まった場合は、Windows Media Playerの再生ボタンをクリックしてください。
 
【出演者】
貴戸理恵

kenjiroさん(20代・男性)
 
【ライブチャットルーム】

番組放送中、番組に対するご意見・ご質問をライブチャットでお寄せください。

(ご記入いただいた内容は番組中にご紹介する可能性があります。)

⇒⇒ コチラをクリック
 
【ご意見・ご感想用BBS】

番組放送中、BBSを開設しています。ご意見・ご感想をお寄せ下さい。

(ご記入いただいた内容は番組中にご紹介する可能性があります。)

⇒⇒ コチラをクリック
 
感想はこちらへmail.gif
 

2007年11月05日

第4回 貴戸理恵の不登校系トークラジオ

第4回 貴戸理恵の不登校系トークラジオ
ポッドキャスト&オンデマンド版

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今回はゲストに不登校経験者のkenjiroさん(20代・男性)をお招きし、不登校からプログラマーとして働くまでのライフストーリーを中心にお話いただきました。

※貴戸理恵さんへの質問・相談を随時受け付けております。質問・相談内容にラジオネームを添えて、コチラまでお送り下さい。

※貴戸理恵の「不登校系トークラジオ」に出演して下さる不登校の経験をお持ちの方、または現在不登校の方を募集しています。まずはメールにてお気軽にお問い合わせ下さい。(宛先はann@kotolier.orgまで)
 
【放送日時】 2007年11月2日(金)19:00~21:00
 
【出演者】
貴戸理恵
kenjiroさん(20代・男性)
 
※上から順番にお聴きください。

part1


part2

part3

part4

part5

【報道資料】 オールニートニッポン新番組「ハート温泉」のご案内

報道関係各位
2007年11月5日
オールニートニッポン事務局
 

新番組 月乃光司と戸川純 ハート温泉 について

 
 悩み多き時代に、ニートのためのインターネットラジオ「オールニートニッポン」では、新しいタイプの人生相談番組をお届け致します。
 現代の日本の若者は、様々な「悩み」を持つ時代です。
 
 リスナーからの「悩み」のメールを募集して、それに対して、ナビゲーターの月乃光司(作家)と戸川純(女優・歌手)が感想を話し合います。番組を聴いている方々に、「悩み」のメールの紹介により「悩みを持っているのは私だけではないんだ」という共感を得ていただき、ざっくばらんな感想の喋りあいにより、「悩み」をいろんな側面から見る客観性の取り方を感じてもらいます。二人がどのように問題を乗り越えてきたかを具体例として示します。 ナビゲーターが答えを一方的に与えるのではなく、答えを導き出していくヒントの取り方をユーモアを込めて「相談者とナビゲーターとリスナー」が共に分かち合える場を作ります。
 
 多くの方々に番組の趣旨が届くように、このラジオ番組を取り扱っていただけることを希望致します。よろしくお願い致します。
 
■番組タイトル 月乃光司と戸川純 ハート温泉
 
■放送日時

毎月第2第4木曜日 22:00~22:30位 2007年12月13日(木)開始 
オールニートニッポンホームページ(http://www.allneetnippon.jp/)より放送(音楽あり!ストリーミング放送)
翌日金曜日からオンデマンド放送(いつでもお聴きになれます。音楽はありません)
 
■出演者プロフィール

月乃光司(Tukino Kouzi)
1965年生まれ。作家、詩人、こわれ者の祭典代表。いじめ被害者、不登校、引きこもり、アルコール依存症を乗り越えて、現在は会社員として働きながら執筆、イベント主催など様々な表現活動を行う。自伝的小説『窓の外は青』により新潟出版文化賞文芸賞。新潟薬科大学応用生命科学科非常勤講師。自作詩の朗読活動を行い、NHK「福祉ネットワーク」フジテレビ「スーパーニュース」で取り上げられて全国的な注目を集める。
 
・戸川純(Togawa Jun)
女優、歌手。映画、ドラマ、舞台、CMなど出演作多数。CM『TOTOウォシュレット』(1982年から1995年)、映画『釣りバカ日誌』(1作目から7作目)、映画『いかしたベイビー』(1991年。監督・脚本・主演)、近作に二人芝居『ラスト・デイト』(06年)など。ソロ、ヤプーズ、ギミギミギミックスとして音楽活動も行っている。作品に『玉姫様』(1984年)、『好き好き大好き』(1985年)、『昭和享年』(1989年)など多数。
 
このプレスリリースに関するお問い合わせは下記まで
NPOコトバノアトリエ内,オールニートニッポン事務局
担当:小穴(こあな)
TEL/FAX:050-1071-8324 (緊急時は090-4452-2741まで)
メール all.neet.nippon@gmail.com

◇生放送を聴く:11月6日(火)19時~21時

渋谷アップリンクファクトリーより生放送!

第12回 雨宮処凛のオールニートニッポン 格差社会とニッポンの教育
 
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今月の「雨宮処凛のオールニートニッポン」は、経済アナリスト森永卓郎氏、元ミスター文部省・寺脇研氏、足立区にある東京都立江北高等学校定時制教諭・元木史昭氏をゲストにお招きし、今日の教育現場の現状、今後の社会や産業構造の変化、そして、新時代のニッポンの教育はいかにあるべきなのかについて、ざっくばらんにお話をいただきます!この貴重な機会をお見逃しなく!

play.gif←本日の放送は終了しました。次回の放送は11月16日(金)です!
 
【放送日時】

2007年11月6日(火)19:00~21:00

 ※19:00~21:00の時間帯だけ視聴可能です。それ以外の時間は視聴できません。

 ※放送を聞くためには「Windows Media Player」が必要です。

 ※ライブ音声が途中で止まった場合は、Windows Media Playerの再生ボタンをクリックしてください。
 
【出演】

森永卓郎(経済アナリスト)、寺脇研(京都造形芸術大学教授)、元木史昭(東京都立江北高等学校定時制教諭)、今村久美(NPO法人カタリバ代表理事)、雨宮処凛(作家)
 
【プログラム】

■第1部(19:00~21:00) インターネットラジオ放送(テーマ:格差社会とニッポンの教育)

■第2部(21:10~21:50) 放送終了後のトーク、会場のみなさんとの質疑応答

■打ち上げ(22:00~別会場にて)
 
【ライブチャットルーム】

番組放送中、番組に対するご意見・ご質問をライブチャットでお寄せください。

(ご記入いただいた内容は番組中にご紹介する可能性があります。)

⇒⇒ コチラをクリック
 
【ご意見・ご感想用BBS】

番組放送中、BBSを開設しています。ご意見・ご感想をお寄せ下さい。

(ご記入いただいた内容は番組中にご紹介する可能性があります。)

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2007年11月07日

第12回 雨宮処凛のオールニートニッポン

第12回 雨宮処凛のオールニートニッポン

ポッドキャスト&オンデマンド版 
 
今月の「雨宮処凛のオールニートニッポン」は、経済アナリスト森永卓郎氏、元ミスター文部省・寺脇研氏、足立区にある東京都立江北高等学校定時制教諭・元木史昭氏をゲストにお招きし、今日の教育現場の現状、今後の社会や産業構造の変化、そして、新時代のニッポンの教育はいかにあるべきなのかについて、ざっくばらんにお話をいただきました!
 
【収録日時】 2007年11月6日(火)19:00~21:00
 
【出演】 森永卓郎(経済アナリスト)、寺脇研(京都造形芸術大学教授)、元木史昭(東京都立江北高等学校定時制教諭)、今村久美(NPO法人カタリバ代表理事)、雨宮処凛(作家)
 
※上から順番にお聴きください。

Part1

Part2

Part3

2007年11月13日

【告知協力】 格差×戦争~若者のリアルと憲法

プレスリリース

格差×戦争~若者のリアルと憲法
 
 ―日本の相対的貧困層の割合は先進国では米国に次いで二番目(OECD 2006年)
 10人に1人以上が貧困層に属するアメリカでは、生きるために軍隊に入った若者が、アフガニスタンやイラクでの戦争を支えています。私たち憲法カフェ・プロジェクトチームは、雨宮処凛さんと堤未果さんを招いて、格差と戦争、そして改憲に向かう日本のこれからを、様々な若い世代が主体的に考えていくためのイベントを開催します。

続きを読む "【告知協力】 格差×戦争~若者のリアルと憲法" »

2007年11月14日

◇生放送を聴く:11月16日(金)19時~21時

自殺ZEROキャンペーン プロデューサー!

第4回 オキタリュウイチ"生きテク"ラジオ
 
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自殺ZEROキャンペーンを仕掛けるオキタリュウイチによるポジなラジオ「オキタリュウイチ"生きテク"ラジオ」。
 
play.gif←本日の放送は終了しました。次回の放送は11月23日(金)の予定です。
 
【放送日時】

2007年11月16日(金)19:00~21:00

 ※19:00~21:00の時間帯だけ視聴可能です。それ以外の時間は視聴できません。

 ※放送を聞くためには「Windows Media Player」が必要です。

 ※ライブ音声が途中で止まった場合は、Windows Media Playerの再生ボタンをクリックしてください。
 
【出演者】

オキタリュウイチ(クリエイティブディレクター)
宮崎信也(高野山真言宗・般若院住職、多摩美術大学芸術人類学研究所研究員)
中山美里(作家)

 
【番組内容】

・今週の”生きテク”
・”生きテク”恋愛講座
・”生きテク”クリエイティブ講座
・”生きテク”情報局
  
【ライブチャットルーム】

番組放送中、番組に対するご意見・ご質問をライブチャットでお寄せください。

(ご記入いただいた内容は番組中にご紹介する可能性があります。)

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【ご意見・ご感想用BBS】

番組放送中、BBSを開設しています。ご意見・ご感想をお寄せ下さい。

(ご記入いただいた内容は番組中にご紹介する可能性があります。)

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2007年11月16日

第5回 オキタリュウイチ”生きテク”ラジオ

自殺ZEROキャンペーン プロデューサー!

第5回 オキタリュウイチ"生きテク"ラジオ
ポッドキャスト&オンデマンド版
 
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自殺ZEROキャンペーンを仕掛けるオキタリュウイチによるポジなラジオ「オキタリュウイチ"生きテク"ラジオ」。
今回のゲストは『ブッダの方舟』(中沢新一、夢枕獏と共著、河出書房より刊)の著者・宮崎信也さん(高野山真言宗・般若院住職、多摩美術大学芸術人類学研究所研究員)、『16歳だった―私の援助交際記』(幻冬舎)の著者・中山美里さん(作家)です!
 
【出演者】
オキタリュウイチ(クリエイティブディレクター)
宮崎信也(高野山真言宗・般若院住職、多摩美術大学芸術人類学研究所研究員)
中山美里(作家)

 
【番組内容】
・今週の”生きテク”
・”生きテク”恋愛講座
・”生きテク”クリエイティブ講座
・”生きテク”情報局


※上から順番にお聴き下さい。

Part1


Part2


Part3


Part4


Part5

2007年11月21日

第4回 「GALセラピーお悩み相談室」

【出張版オールニートニッポン】
GALセラピーお悩み相談室 第4回
ポッドキャスト&オンデマンド版

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第4回「GALセラピーお悩み相談室」の配信する週となりました。
冬に向かっているこの季節、みなさん、いかがお過ごしですか?

第4回「GALセラピーお悩み相談室」では、おなじみ4人のGAL先生に加えて、
「16歳だった―私の援助交際記」等の著作のある、作家の中山美里先生に緊急でご出演いただきました。

フリートークのテーマは「若者の元気のなさについて――ポジティブになるには?」
「お金とはいったい何なのか、お金とどう付き合うか」の2つです。熱いトークが繰り広げられました!

質問コーナーでは、上司のパワハラに悩むサラリーマンの方、どうすればおしゃれになるのか悩む若い女性、
人間関係に悩む地方の女子高生からのお悩みに答えて頂きました。
先生たちのやさしさが表れている回答になっています。どうぞお聴き逃しなく!

第5回 「GALセラピーお悩み相談室」の配信は12月19日です。
クリスマス・スペシャルと題して、クリスマス、恋愛について語っていただく予定です!


【収録日時】 2007年11月9日(金) 18:00~

【番組内容】
・フリートーク「若者の元気のなさについて――ポジティブになるには?」「お金とはいったい何なのか、お金とどう付き合うか」
・お悩み相談フリーター編  上司のパワハラに悩むサラリーマン、見た目に自信の持てないフリーターの女性
・お悩み相談ギャル編  学校でいじめに遭い、カレシとの関係に悩む女子高生
 
【出演者】 京子先生、ゆかたん先生、なななっつ先生、あゆみ先生、小穴哲至(司会)

【ゲスト】 中山美里先生
 
先生方の会社、株式会社グラングリッターの公式HPはこちら(PC 、モバイルともに共通)です。
 
※上から順番にお聴き下さい。
※一部聴きとりにくい箇所があります。ご了承ください。


Part1


Part2


Part3


Part4

2007年11月23日

◇生放送を聴く:11月23日(金)19時~

巨椋修のオグラジオ

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本日は小穴哲至祭り!! 凄腕ナンパ師も登場、か?
 
play.gif←本日の放送は終了しました。次回の放送は12月7日(金)の予定です。
 
【放送日時】

2007年11月23日(金)19:00~


 ※放送を聞くためには「Windows Media Player」が必要です。

 ※ライブ音声が途中で止まった場合は、Windows Media Playerの再生ボタンをクリックしてください。


【メインパーソナリティ】
巨椋修
 
【アシスタント】
小穴哲至
 
【出演者】
白井勝美
夏目涼介とナンパ隊
 
【ライブチャットルーム】

番組放送中、番組に対するご意見・ご質問をライブチャットでお寄せください。

(ご記入いただいた内容は番組中にご紹介する可能性があります。)

⇒⇒ コチラをクリック
 
【ご意見・ご感想用BBS】

番組放送中、BBSを開設しています。ご意見・ご感想をお寄せ下さい。

(ご記入いただいた内容は番組中にご紹介する可能性があります。)

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2007年11月25日

第5回 巨椋修のオグラジオ

第5回 巨椋修のオグラジオ
ポッドキャスト&オンデマンド版

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(左からチャットの常連"ワホリ"さん、小穴哲至、巨椋修さん)
 
第5回「巨椋修のオグラジオ」は"小穴哲至祭り"!! 凄腕ナンパ師も登場しました!

【番組内容】
・小穴哲至祭り! 「さようなら小穴哲至」 「巨椋修が見た1年半の小穴哲至」「今後の小穴哲至の展望」

・夏目涼介+"凄腕ナンパ師"チョ―さん  「凄腕ナンパ師の実力」

・白井勝美の小さな幸せ 「"絶望男の逆襲"出版化について」
 
【収録日時】 2007年11月23日(金)19:00~21:00

【パーソナリティ】 巨椋修

【アシスタント】 小穴哲至

【出演者】 白井勝美、夏目涼介、"凄腕ナンパ師"チョーさん
 
Part1



Part2

Part3

Part4

Part5

2007年11月26日

絶望男の逆襲 第16回「精神障害」

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第16回 精神障害
 
先週の月曜日、水道橋の事務所でテレビのプロデューサーに会った。企画段階だが俺(か、もう1人)を中心としたドキュメンタリーを制作するという。俺の話を聞いた上で企画をテレビ局に持ち込むらしい。企画が通らなければなしだ。
 
「白井さんは精神障害者に見えない」と彼は言った。俺の話し方や雰囲気が一般社会人とさして変わらない。そんな意味だった。「またか」と思いながら、わけを説明した。薬の効果やら何やら。何をどう説明したか忘れた。精神障害など説明できるものじゃない。精神科医だってわかっちゃいなのだ。
 
心の病の方が通りがいい。身体に具体的な症状が現れない病気。現れても心因性から発祥するパニック発作だ。俺の場合は激しい動悸、偏頭痛、多汗、チック、胃痛、どもり、抑鬱などが極端な緊張や不安な状況のなかで起こる。安心できれば治まる。だが、心の病気である。大抵は身体に現れることはない(人によって症状は異なる)。心をレントゲンで見ることは不可能だ。
 
心の病を証明するものが精神障害者手帳だ。俺は2級と認定されている。手帳には顔写真がない。発行当時は問題になった。結局は精神障害者の人権保護とかで顔写真なし。現在まで定着している。身分証明としてはあまり役に立たない。が、ないよりはマシだろう。障害者割引きで映画を1000円で観られる。市内のバスや地下鉄がタダになる特別乗車券もある。1年ごとの更新だ。横浜までの市営地下鉄はタダだが、そこから先のJRは一般社会人と同じに金を払う。例えば水道橋まで540円。帰りは地元Tまでで680円。不思議だ。横浜までの市営地下鉄では障害者なのにJRに乗った瞬間、健常者になるわけだ。手帳も乗車券も提示するたびに「私は精神障害者です」と証している。パッと見は普通の人間が地下鉄をフリーパスで利用できる。市内限定で。これは便利なのだろうか?
 
俺は自分が精神障害者だという意識が薄い。障害者手帳の利用の仕方もイマイチ把握していない。だが、どこでどう道を間違えたのか心を病んだ。20年以上も精神科への通院を続けている。薬なしではいられない。俺を精神障害に見えないと言う人はこれまでにもたくさんいた。そんな人に会うたびに疲れた。お袋でさえ理解できないと言う。「だから外見じゃねぇんだよ」と心のなかで叫び、平静を装う。誰かにわかってほしいと願いながら。
 
「あなた普通だよ」「私だって睡眠薬飲みますよ」「精神障害など病気じゃない」「身体障害者のつらさを考えろ」「働かない言い訳にするな」等々。働かないで金をもらうなんてと障害年金受給を批判する人もいた。五体満足であることを恥じた。自分を責めた。
 
必然だと思う。心の病も差別、偏見も。すべてひっくるめて俺という個性を形成している。精神障害者であるからこそ出会えた人もいる。出会いたくない人もいた。得がたい経験があった。錯覚でもいい。そう思った方が生きやすい。
 
精神病そのものはそれほど苦しくなくなった。偏頭痛は毎日のようにあるし、朝早く動悸で覚める毎日も嫌だ。本を読んだりしたあとの躁状態にも困る。だが、自分の病気との付き合い方を理解してきた。心の主は自分なのだ。適度に頑張り、適度に休む。歩くのもいい。映画は欠かせない。今の俺は自分が安心できる状態に持っていける。つらいときは「つらい」と認め、強がらない。精神障害に限らない。人間の生き方の基盤ではないか?今の世の中でそんな生き方ができるだろうか。
  
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いままでの「絶望男の逆襲」

2007.7.12 第1回「笑顔のない男」
2007.7.18 第2回「孤立感」
2007.7.23 第3回「天涯孤独になるまで」
2007.7.30 第4回「やせ我慢」
2007.8.8 第5回「絶望の根っこ」
2007.8.27 第6回「人間のクズ」
2007.8.27 第7回「登校拒否」
2007.9.3 第8回「昼夜逆転」
2007.9.3 第9回「無常」
2007.9.10 第10回「人から逃げよう」
2007.9.25 第11回「欝屈」
2007.9.25 第12回「願わくば」
2007.10.9 第13回「家族と孤独」
2007.10.22 第14回「歪み」
2007.10.22 第15回「否定できないもの」
 

絶望男の逆襲 第17回「だるま」

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第17回 だるま
 
日曜の朝はちょっとした競争になる。便所に誰が先に入るか。弟が休みだ。朝から家にいる。便所の占拠率が普段より高めになる。弟かお袋か。うかうかしていると先を越される。小便なら少し待てばいい。クソだとかなり待つ。今朝は弟にクソの先を越された。俺もクソだ。約10分待った。弟が便所を出た。すぐさま便所に駆け込んだ。すっきりした。
 
親父は死ぬ前の約2年、寝たきりだった。脊髄の手術をした。医者は身体が固まるようになると告げた。退院後からベッドに寝る生活が始まった。それまでの飲酒も暴虐ぶりも止まった。静かにはならなかった。親父はベッドの上で「ウーウー」「アーアー」と唸り続けた。おかゆなどの食い物を与えようとした。受けつけない。紙オムツを取り替える。俺が親父の腰を上げ、お袋が紙オムツを当てがう。その瞬間、親父はお袋の顔面を蹴飛ばした。お袋は後方に倒れた。壁に後頭部を打ちつけた。顔に痣ができた。「もう知らないからね」。お袋は親父の頬を叩いた。お袋が親父に暴力を振るう場面を生まれて初めて見た。俺は唖然とした。以降も紙オムツを取り替えるたびに嫌がった。
 
親父は夜中も唸り声を上げ続けた。眠れなかった。弟が怒った。親父はクソをしたいのだ。ポータブルトイレに座らせた。出ない。便所に行きたい。便器に座りたい。唸り声はそれだった。弟は親父を抱え、便器に座らせた。親父は安堵の表情を見せた。が、再び唸り始めた。出ない。弟は親父をベッドに放り投げた。唸り声は朝まで続いた。誰も眠れなかった。
 
家族が外出する。親父は独りになる。夕方に帰宅した。親父はベッドから落ちていた。便所に行こうとしたらしい。身体が固まっていた。臭い。クソを垂れ流した。親父は落ちた。そのままだった。動くことも這うこともできなかった。だるまのように畳の上に転がっていたのだ。
 
親父はおかゆなどの主食を受けつけない。菓子類は口に入れたが、すぐ吐き出した。キャラメルだけは口に入れた。喜んでいた。うるさいときはキャラメルを親父の口に放り込んだ。ある日、親父が奇声を上げた。仰向けの身体を裏返した。パジャマを上げた。背中の方々にキャラメルがめり込んでいた。吐き出していたのだ。床ズレもあった。腰の辺りがみみず色に膿んでいた。
 
面倒は主にお袋と俺が見た。限界があった。弟は仕事で目一杯。俺とお袋も用事がある。親戚は親父のことを知っていながら約2年、1度も来なかった。ベッドやポータブルトイレなどの介護用品は福祉課から借りたものだ。金がかかった。紙オムツ代だけでもバカにならない。精神的にもクタクタだった。親父は毎日のように唸り、ベッドから落ち、食い物を吐き続けた。
 
死ぬ2ヶ月前。親父はハエが飛び回っていると手真似と単語で言った。ハエなどいない。親父の眼球に白い膜がかかっているように見えた。手で何かを追い払う動作を繰り返す。身体はまったく動かず、白い骨が浮き出るまでに痩せていた。肩口まで白髪が伸びていた。便所にも行きたがらなくなった。かつての潔癖な親父ではなかった。どうすることもできなかった。
 
親父は68歳で死んだ。俺は今、45歳。生きている。小便もクソもできる。身体が固まることもない。だからこそ動きたい。だるまになどなりたくない。
 
寝たきりの親父は俺に大切な何かを伝えた。そう受け取った。親戚は冷淡だった。福祉に頼る術も知識もなかった。家族が面倒を見るしかなかった。「何か」とは何か。抑え込んできた怒りだ。親戚は冷淡な社会の象徴だ。俺の想いを俺の言葉で社会に伝える。俺の使命。生きる意味だ。
  
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いままでの「絶望男の逆襲」

2007.7.12 第1回「笑顔のない男」
2007.7.18 第2回「孤立感」
2007.7.23 第3回「天涯孤独になるまで」
2007.7.30 第4回「やせ我慢」
2007.8.8 第5回「絶望の根っこ」
2007.8.27 第6回「人間のクズ」
2007.8.27 第7回「登校拒否」
2007.9.3 第8回「昼夜逆転」
2007.9.3 第9回「無常」
2007.9.10 第10回「人から逃げよう」
2007.9.25 第11回「欝屈」
2007.9.25 第12回「願わくば」
2007.10.9 第13回「家族と孤独」
2007.10.22 第14回「歪み」
2007.10.22 第15回「否定できないもの」
2007.11.26 第16回「精神障害」
 

絶望男の逆襲 第18回「母の贖罪」

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第18回 母の贖罪
 
俺には結婚願望がない。考えたこともなかった。12年ぐらい前の俺は心理学を学んでいた。フリースペースTでピアカウンセリングをとある若い女性と行った。女性に冗談半分で「俺と結婚する気ある?」と言った。カウンセリングのテーマは結婚だった。彼女には結婚願望があった。「白井さんは不安定だからダメ」と彼女は言った。俺の経済的な意味での不安定さを指摘したのだ。恋愛感情もないと言った。このとき、結婚がこの世に存在する事実を初めて意識した。同時に金のない奴は結婚できないと知った。ちょっとした衝撃だった。無職な男はこの社会では不利益な存在(役立たず)だと気づいた。
 
お袋は好きで親父と結婚したわけではない。双方の親戚の策略結婚だった。若い頃の親父は酔っ払っては暴力を振るっていた。手がつけられなかった。親戚は困り果てた。その頃、身体障害者のお袋も親戚には「お荷物」だった。親戚同士は示し合わせるように親父とお袋を結婚させた。親戚は厄介払いができた。
 
お袋は信仰に熱を入れた。先祖供養に救いを求めた。親父は信仰を嫌った。読経中のお袋に暴力を振るい続けた。お袋は耐えた。集会に参加し続け、修業地のある伊豆にも2泊3日、年に4回は出かけた。俺と弟も集会や伊豆に行かされた。読経もした。お袋は先祖供養こそ救いだと信じて疑わなかった。親父は家を放ったらかし、信仰にすがるお袋を憎んだ。暴力は日増しにひどくなった。
 
俺がまだ10歳の頃だ。夜中に腹が痛くなった。お袋に腹の痛みを訴えた。親父も弟も寝ていた。お袋は俺の腹を数珠を持った右手でさすった。左手は不自由だ。読経をしながら右手を腹を上下にさする。その手が俺のチンコに触れた。最初のうちは良かった。お袋の読経も右手の感触も。お袋の右手が俺の毛も生えていないチンコを明らかに触ってきた。不快になった。意味がわからない。お袋は俺のために腹をさすっている。そう思うとなぜチンコに触るのかなどとは言えない。しばらく我慢した。腹の痛みは治まったと嘘をついた。お袋は読経を続けた。
 
現在、77歳のお袋は読経すらままならなくなった。それでも毎月、1万1千円の会費を払っている。お袋にとって会費は最後の信仰とのつながりである。信仰は家族に対する罪の償いだと言う。家庭を顧みなかった。親父の暴力から逃げた。息子たちの面倒より他人の面倒を優先した。お袋はそのことに罪の意識を感じていると言う。死ぬまで背負うべき試練であるとも。俺はチンコの件を封印するつもりだ。少なくともお袋には言わない。だが、ここに書いた。お袋は味方だ。それは変わらない。だからこそ事実に目をつぶるわけにはいかない。
 
俺は結婚しない。お袋の不幸な結婚生活を間近で見てきた。結婚には大人の責任が伴う。俺はまだ大人の責任を自覚できていない。お袋の罪を背負う気もない。
  
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いままでの「絶望男の逆襲」

2007.7.12 第1回「笑顔のない男」
2007.7.18 第2回「孤立感」
2007.7.23 第3回「天涯孤独になるまで」
2007.7.30 第4回「やせ我慢」
2007.8.8 第5回「絶望の根っこ」
2007.8.27 第6回「人間のクズ」
2007.8.27 第7回「登校拒否」
2007.9.3 第8回「昼夜逆転」
2007.9.3 第9回「無常」
2007.9.10 第10回「人から逃げよう」
2007.9.25 第11回「欝屈」
2007.9.25 第12回「願わくば」
2007.10.9 第13回「家族と孤独」
2007.10.22 第14回「歪み」
2007.10.22 第15回「否定できないもの」
2007.11.26 第16回「精神障害」
2007.11.26 第17回「だるま」
 

絶望男の逆襲 第19回「因縁」

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第19回 因縁
 
「危ない!共同出版」(尾崎浩一著:彩図社)という本を買った。サブタイトルに‐夢を食い物にする錯覚商法‐とある。新風舎と松崎義行社長が、今年の7月4日に提訴された。本はその過程を追った内容になっている。
 
感慨深い。新風舎は共同出版の名のもとに自分の本を出版したい人々の夢を打ち砕いてきた。遂にその報いを受けるときがきたのだ。ちなみに共同出版とは著者と出版社が出版費用を折半し、全国の書店に本が並ぶシステム。が、実際は自費出版と何ら変わらない。折半などない。200万円もの大金を著者からボッタくる(実際の出版にそんな金はかからない)。本が全国の書店に並ぶこともない。すべて大嘘だ。俺はその大嘘に7回は引っ掛かった。ただし、金は取られていない。払える金がなかった。ボッタくられたのは「夢」だけだ。
 
新風舎出版賞や様々な賞がある。3年くらい前から原稿を送り続けていた。常に落選だった。そして常に共同出版の申し合わせがあった。7回目の原稿は自信作だった。落選しても絶対に出版したかった。共同出版で金をかけてでもと出版編集者と相談。巧みなセールストークに乗せられた。ローンでの出版が1度は決まった。話は二転三転し、結果として出版を断念せざる得なくなった。障害年金から5年かけてのローン払いはクレジット会社に断られた。その瞬間、夢は砕け散った。俺は乗せられ、その気になった自分を恥じた。薄々怪しいと感づいていた。夢に浮かれながらも冷静な部分もあった。やたらに原稿を誉める出版編集者を怪訝に思っていた。
 
07年6月。俺は「神保町小説アカデミー」に入校した。目標は自分の本の出版。新風舎の共同出版を告発するルポを書くと決めた。あれは詐欺商法だ。許せない。ルポは敷居が高い。アカデミーに入ってからの前期半年は「共同出版」にかかりきりだった。受講でも企画書を提出し、共同出版について語った。新風舎で自費出版をした著者の体験談も聞いた。受講生の協力を得て、情報も集めた(俺にはパソコンがない)。ダメだった。事実となる証拠を必要とした。取材も不可欠だ。講師からは訴訟リスクがあると言われた。出版社を告発する原稿となれば同業者は二の足を踏むとも。出版できるできない以前に俺自身、何も書けてなかった。諦めた。だが、講師の言葉が俺の新風舎への怒りを喚起した。「白井さんは憲法で保証された言論の自由を奪われたんです」。新風舎に送った7つの原稿は闇に消えた。その年の12月。俺は自分の人生について書くことに方向転換した。
 
新風舎の共同出版に夢を託し、高額の出版費用を取られた挙げ句、肝心の本が出ない。被害者の憤りは想像すらできない。俺は金がないことで被害を免れた。と、言えるだろうか?夢を粉砕された。その点では同じ「被害者」だ。奴らは200万を出さなきゃアンタの原稿は出版する価値がないと言っているのだ。理由はあれど200万もの金を出せる人と20万の金さえない俺。これも現実だ。
 
訴訟が起こるまではS舎でM社長だった。今は「新風舎」「松崎義行社長」と表せる。共同出版の事実は本になった。俺の役割は終わったのかもしれない。だが、新風舎の件が俺の人生に大きな影響を与えた。企業(社会)とじかに接点を持った。奴らの薄汚さを知った。同時に金がすべての社会。その暗部に嫌悪を覚えた。あの出版編集者と名乗る輩も松崎社長の駒だった。いい感じの女性だったが、営業成績を上げるためのゴマスリをしていただけだ。俺に金ができないと知った途端、一切の連絡を絶った。俺は今も新風舎のことを思うと怒りが沸いてくる。
 
7回目の実質最後の新風舎出版賞落選原稿は手元にある。プロの編集者に読んで頂いた。本にできる原稿ではないとのことだった。奴らの嘘は証明できた。いずれ「本物」を書く。新風舎よ見ていろ。
 
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いままでの「絶望男の逆襲」

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2007.7.18 第2回「孤立感」
2007.7.23 第3回「天涯孤独になるまで」
2007.7.30 第4回「やせ我慢」
2007.8.8 第5回「絶望の根っこ」
2007.8.27 第6回「人間のクズ」
2007.8.27 第7回「登校拒否」
2007.9.3 第8回「昼夜逆転」
2007.9.3 第9回「無常」
2007.9.10 第10回「人から逃げよう」
2007.9.25 第11回「欝屈」
2007.9.25 第12回「願わくば」
2007.10.9 第13回「家族と孤独」
2007.10.22 第14回「歪み」
2007.10.22 第15回「否定できないもの」
2007.11.26 第16回「精神障害」
2007.11.26 第17回「だるま」
2007.11.26 第18回「母の贖罪」
 

絶望男の逆襲 第20回「悪意」

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第20回 悪意
 
中学時代。1年の頃。Tは笑いのとれる奴だった。落語研究部にも在籍していた。クラスの人気者だった。俺には違った。奴は休憩時に俺に近づくと制服の下に手を入れた。脇腹をギュッとつねった。爪が食い込んだ。痛い。誰も気づかない。Tは「お前なんか死ね」と耳元で囁いた。シャツに血が付いていた。Yは背の低い奴だった。顔だけはでかく、やくざのように見えた。校舎の裏に俺を呼び出した。すると突然、俺の顔に頭突きを入れた。さらに腹を蹴った。俺はその場にうずくまった。周りには誰もいない。うずくまる俺の背中に拳を叩きつけた。「白井が嫌いだ」。Yは言った。俺は息が詰まっていた。顔が熱かった。涙と鼻水が同時に溢れ出ていた。
 
小学時代から中学までずいぶんとイジメに遭った。集団でのイジメもつらかったが、個人のイジメもしんどかった。誰にも言えない。言えば仕返しを受ける。言える相手などいなかったが。TもYも俺を嫌った。理由はない。「気に入らない」。それだけだ。
 
親父も同じだった。俺を忌み嫌った。毎日、酔っ払っては暴虐の限りを尽くした。20代の頃、俺も親父を嫌った。憎悪した。殺意を抱いた。お袋はこのままなら殺し合いになると心配した。
 
1993年6月28日、月曜日。親父は入院した。様々な機械やチューブにつながれた親父は昏睡状態だった。何もできない。俺を殴ることも怒鳴ることもできない。お袋と交替で病院に寝泊まりした。面倒臭かった。早く死んでくれと願った。
 
7月2日金曜日、早朝。看護師から親類に連絡するように言われた。もう危ないとのこと。その日は俺の寝泊まりだった。午前8時頃。父方、母方の親戚がぞろぞろとやって来た。担当医が俺に耳打ちした。このまま逝かせるか、治療を続けて延命するか。一家の長男が決められると。お袋と弟に確認した。「死なせる」と決定した。
 
「9時18分」。ひとことだけ担当医が言った。ご臨終などとは言わない。親父は死んだ。俺が死を決めた。殺したも同然だ。延命治療は金がかかる。死んでほしかった。俺の本心だ。
 
斎場。親父の死体を見た。うっすらと白目を開けていた。今にもむっくり起き出し、襲いかかってくると思った。親父の死をリアルに感じられない。夜。俺は棺を開けた。死に顔を使い捨てカメラに撮った。ワクワクした。死体がそこにある。憎んだ親父だ。うれしかった。
 
その後約1ヶ月。俺は鬱状態になった。親父の夢を繰り返し見た。妄想した。どこからかやって来て暴れる。俺を殺しに来る。怖かった。妄想だと思えなかった。
 
俺は親父を殺した。明確な意図を持って。間接的ではあるが親父の死に加担した。悲しみも慈悲の心もなかった。自分の父親の最期を心底喜んだのだ。
 
今、想う。親父が死んでくれて良かったと。そうでなければ俺は自分のなかの悪意に気づけなかった。どんな人間にも悪意はある。その普遍的な意味を俺は探究していきたい。その向こうに善意が見える。たぶん。
 
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いままでの「絶望男の逆襲」

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2007.7.18 第2回「孤立感」
2007.7.23 第3回「天涯孤独になるまで」
2007.7.30 第4回「やせ我慢」
2007.8.8 第5回「絶望の根っこ」
2007.8.27 第6回「人間のクズ」
2007.8.27 第7回「登校拒否」
2007.9.3 第8回「昼夜逆転」
2007.9.3 第9回「無常」
2007.9.10 第10回「人から逃げよう」
2007.9.25 第11回「欝屈」
2007.9.25 第12回「願わくば」
2007.10.9 第13回「家族と孤独」
2007.10.22 第14回「歪み」
2007.10.22 第15回「否定できないもの」
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2007.11.26 第17回「だるま」
2007.11.26 第18回「母の贖罪」
2007.11.26 第19回「因縁」
 

絶望男の逆襲 第21回「小さな世界の小さな存在」

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第21回 小さな世界の小さな存在
 
23日、25日と熊田曜子のイベントに行ってきた。去年(06年)の4月にも彼女の歌手デビューイベントに行っている。およそ1年半ぶりだった。熊田曜子は俺の“心の恋人”。手が届きそうで手の届かない相手である。久々の熊田は優しい感じがした。イベントとはいえ、実質は握手会だ。わずか数秒の握手のために、2500円のカレンダーや3500円のDVDを買い、往復1000円以上の電車賃をかける。我ながらよくやるなと思う。数秒だ。その瞬間に幸せを得る。終わったら「瞬間」の後味に浸りながらトットッとその場を去る。現実に戻る。
 
俺がどんなに熊田曜子を想っても決して届かない。3年前から熊田のイベントに行っている。プレゼントとしてDVDに手紙を添え、何度か手渡した。一度として返事をもらっていない。握手のときに緊張しながら震える声で話しかける。何か話題を作れば少しでも長く熊田の顔を見ていられる。彼女の視線は俺に向かう。だが、話題がない。「応援してます」。それだけで目一杯だ。他のファンはうまく話しかける。プレゼントを渡し、冗談を言い、会話を盛り立てる。俺は羨望の眼差しを彼らに向ける。「俺にはできないな」。
 
3年間、ずっと同じだった。気が滅入った。熊田曜子のイベントへの足が遠のいた。金がかかるのもある。行くたびに虚しくなった。それが嫌だった。近づきたくても近づけない。だからこそ熊田曜子は意味ある存在である。妄想のなかでなら「俺の恋人」だ。グラビアアイドルはファン(消費者)に妄想を売る。もしかしたら恋人に、という。需要と供給が成立する。熊田に対する想いは恋だ。大多数のファンのニーズも似たようなものだろう。現実には熊田曜子を恋人にすることは不可能だ。
 
今回の2回のイベントでは俺のなかに目的があった。1回目。熊田に俺の存在を覚えてもらう。2回目。俺の本の出版を知らせること。出版した本を次回のイベントで手渡すと伝えること。成功した。熊田は俺を覚えていた。「また来てくれて」と言ってもらえた。そして「来年の2月に俺の本が出ます。その頃にイベントがあったら渡します」と言えた。
 
本当にそうなるかはわからない。出版に関しては慎重でありたいし、どこでどうなるか。出版中止ということもあるかもしれない。だが、目的を果たせた。熊田曜子に自分の本を手渡す。夢だった。俺は夢に一歩近づいた。
 
実現などしなくても構わない。「できた」ことが重要なのだ。熊田曜子が俺の本に関心を持つとは思えない。俺の存在も忘れている。彼女にとってはイベントでのいちファンとの握手など「仕事」に過ぎない。大切なことは俺が「俺自身」でいることだ。
 
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いままでの「絶望男の逆襲」

2007.7.12 第1回「笑顔のない男」
2007.7.18 第2回「孤立感」
2007.7.23 第3回「天涯孤独になるまで」
2007.7.30 第4回「やせ我慢」
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2007.8.27 第7回「登校拒否」
2007.9.3 第8回「昼夜逆転」
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2007.10.22 第15回「否定できないもの」
2007.11.26 第16回「精神障害」
2007.11.26 第17回「だるま」
2007.11.26 第18回「母の贖罪」
2007.11.26 第19回「因縁」
2007.11.26 第20回「悪意」
 

人生曲折「つまづき業(ぎょう)くん」 第15回「一重美人 まみ」

第15回 一重美人 まみ  作:くまき由佳
 
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いままでの「人生曲折「つまづき業(ぎょう)くん」」

2007.7.12 第1回「俺 つまづき業(ぎょう)①」
2007.7.12 第2回「俺 つまづき業(ぎょう)②」
2007.7.13 第3回「つまづきデート①」
2007.7.13 第4回「つまづきデート②」
2007.7.27 第5回「違った意味でガーン」
2007.8.8 第6回「夏目氏とナンパ①」
2007.8.8 第7回「夏目氏とナンパ②」
2007.8.28 第8回「一石二鳥」
2007.9.3 第9回「止まらないつまづき君」
2007.9.25 第10回「つまづき添い寝」
2007.9.25 第11回「僕のいばしょ」
2007.10.9 第12回「僕のいばしょ2」
2007.10.22 第13回「野生(レイ)の勘」
2007.10.22 第14回「野生(レイ)の勘 2」
 

ゲームあふるる国に生まれて 第11回「「クソゲー」って言うな」

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第11回 「クソゲー」って言うな
 
 ニコニコ動画で「チーターマン2」の動画が大人気になっている。チーターマン2とは、米ActiveEnterprises社が92年に開発したNES(ファミコン)ソフト。しかし発売に至らず会社が倒産。97年にネットを通して倉庫の在庫が発売されたという、笑ってしまうほどに、いわくあり過ぎな代物。
 
 ゲーム性はあまりに陳腐で、ある地点まで進むと唐突に1面クリアとなったり、効果音が発生するたびにメインBGMが音飛びしたり、キャラによって空中浮遊が可能だったり。揚げ句の果てには、バグのために4面クリアでゲームが終わってしまい、クリアが不可能という、ゲームの体すら満たしていない。
 
 さて、これを見た人はこのゲームを「クソゲー」と呼ぶのだが、私としてはこのゲームをクソゲート呼ぶ事は、多くのクソゲーに対して失礼なことだと思う。
 クソゲーとして一般的な有名なタイトルをざっとあげると、「たけしの挑戦状(FC)」「デスクリムゾン(サターン)」「スペランカー(FC)」あたりが挙げられるかと思う。
 
 たけしの挑戦状は、謎が極めて理不尽で、ほとんどノーヒントといってよく、攻略本を見なければクリアはほぼ不可能なゲームである。
 
 しかし、チーターマン2のようにバグで物理的にクリアできないということはないし、理不尽な謎というのは、1984年にアーケードゲームとして発売され、名作の呼び声高い「ドルアーガの塔」の影響を強く引き継いでいる。この当時はゲームにやたらと謎を加えるのがブームであったともいえ、決してたけしの挑戦状だけが突出して理不尽だったわけではない。
 
 それでもこのゲームが広くクソゲーと認知されるのは、「ビートたけし」というネームバリューのおかげで、ゲーム自体がよく売れ、その理不尽さにあてられた人数が多いからである。
 
 デスクリムゾンは、3Dポリゴンシューティングであるが、1996年というポリゴン技術がこなれてきた時代にもかかわらず、カクカクとした非常に雑なポリゴン描写で汚い画面が特徴。また、サッパリ意味のわからないオープニングデモや、敵が突然画面にあらわれたり、被ダメージ後の無敵時間がなく、ライフがいくらあってもあっという間にやられてしまう場合があるなど、ゲームとしての完成度は非常に低い。しかし、それでもクリアできないということはない。
 
 スペランカーは、地底遺跡を冒険するアドベンチャーゲームであるが、落下の判定が厳しく、下りの坂道でジャンプすると死ぬなどといった、理不尽な死に方が話題となり、クソゲーという汚名を冠してはいる。
 
 しかし、個人的にはその仕様のおかげで、常に緊張感をもった操作を要求され、コウモリの糞を避けたり、蔦の間を飛んで渡ったりなどという、数少ないアクション要素でも飽きないように工夫された名作だと考えている。
 
 実際このゲームが広く「クソゲー」と呼ばれるようになったのは、2000年前後にインターネット上で起った「テキストサイトブーム」の流れである。
 
 こうした中で、昔のゲームをプレイして、おもしろおかしく記事を書くようなサイトが人気となったが、こうしたサイトでは、ゲーム機の進化によって豊富なアクション要素を詰め込めるようになったソフトをプレイできる環境からみて、昔のソフトを「クソゲー」と呼んでいる場合が多いように感じる。
 
 私は、こうした評価は、テレビゲーム史の流れを無視した不当な言いがかりであると考えている。ピタゴラスの定理を現代の中学生が知っているからといって、当時のピタゴラスが中学生レベルだったといえないのと一緒である。
 
 以上のように、一括りにクソゲーといっても、本当にダメな作品もあれば、考え方が違えば名作と呼べるような作品まで含まれている。そして何よりも、これらのゲームは、チーターマン2と違い、最低限ゲームの体を備えている。
 
 チーターマン2は、クソゲー未満である。私はこのゲームを「クソゲー」と呼んで欲しくない。 
 
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これまでの「ゲームあふるる国に生まれて」

2007.7.17 第1回「あの頃のゲームセンター」
2007.7.25 第2回「レイトン教授の体操」
2007.8.3 第3回「「オンライン対戦」によって脚光を浴びた、「あの」ジャンル(その1)」
2007.8.28 第4回「「オンライン対戦」によって脚光を浴びた、「あの」ジャンル(その2)」
2007.8.28 第5回「ハイ&ローの愉悦(その1)」
2007.9.3 第6回「ハイ&ローの愉悦(その2)」
2007.9.13 第7回「ドラゴンクエストと大人になること」
2007.10.9 第8回「ニコニコ動画でゲームを追体験」
2007.10.22 第9回「次世代ハードが心配だ」
2007.10.22 第10回「逆転裁判の心地よさ」

今日のオールニートニッポン 2007年11月26日号(第20号)

2007年11月27日号(第20号)
 
・次回のネットラジオは、12月7日19時より「貴戸理恵の不登校系トークラジオ」。元不登校で、フリースクール設立準備中のSさん(20代男性)をゲストにお送りいたします!(スタジオ見学も募集中しています。

・白井カツミの「絶望男の逆襲」が、来年1月いよいよ本になります!現在、原稿もほぼ完成し、最終段階に入っています。情報は随時、本サイトでお知らせして行くのでどうぞ楽しみに!

・次回の公開放送は12月14日(金)の予定です!(詳細はもうしばらくお待ち下さい。。)

・12月30日の夜、「ニートのための大忘年会!」を開催します。会場は新宿「ロフトプラスワン」。参加費1000円。詳細・参加申込はもうしばらくお待ち下さい!
 
今号もどうぞお楽しみ下さい!
 
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◆ラジオ
 -12月13日より新番組「月乃光司と戸川純 ハート温泉」が開始します!
 -第5回「巨椋修のオグラジオ」ポッドキャスト&オンデマンド版を配信!
 -「GALセラピーお悩み相談室 第4回」ポッドキャスト&オンデマンド版を配信!
 
◆エッセイ
 -白井カツミ 第16回「精神障害」
 -白井カツミ 第17回「だるま」
 -白井カツミ 第18回「母の贖罪」
 -白井カツミ 第19回「因縁」
 -白井カツミ 第20回「悪意」
 -白井カツミ 第21回「小さな世界の小さな存在」
 -くまき由佳 第15回「一重美人 まみ」
 -赤木智弘 第11回「「クソゲー」って言うな」

 
◆注目のニュース
 【フリーター・ニート・ひきこもり】
 -「希望と安心」に重点、来年度予算の基本方針
 -労働力、2030年には1070万人減 厚労省が推計
 -憲法、ゆる~くほぐして語り合おう
 
 【いじめ・不登校】
 -いじめ止める勇気を 体験踏まえ上田の男性が著書
 -いじめ確認されず 生徒遺書公開で高畠高
 -深刻化よそに活動停止 滋賀県教委いじめ対策チーム、方向性議論?
 
◆事務局よりお知らせ
 -オールニートニッポンに原稿を載せませんか?
 -番組に遊びに来ませんか?
 -オールニートニッポンのSTAFFになりませんか?
 
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About 2007年11月

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