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第5回 北九州市福祉事務所長を刑事告発
8月23日から25日まで北九州市に行ってきた。
もともとは、北九州市でネットカフェ調査を行う人たちへの講演が目的だったが、偶然にもその滞在中に刑事告発することが決定した。
告発したのは、364個人と4団体。告発されたのは、北九州市小倉北福祉事務所長を勤めていた菊本誓氏である。罪名は、保護責任者遺棄致死罪と公務員職権濫用罪。
告発状の起草や告発人の集約などは、私も幹事の一人である生活保護問題対策全国会議(代表:尾藤廣喜弁護士)がやった。告発文や関連する新聞記事などは、その全国会議のホームページで見ることができる。
http://seihokaigi.com/default.aspx
なんで刑事告発などという仰々しい事態に立ち至ったのか、そこまでやる必要があったのかについては、来週発売される週刊金曜日に書いたので、そちらを読んでいただきたい。
ここでは、24日の告発前に男性宅を訪問したときの印象を少し。
写真で見た人もいるだろうが、ひどい家だった。
「昔からの炭鉱長屋」ということだが、隣の家は当然ながらそれなりにきれいにしている。
でも、亡くなった人の家は、屋根が破れ、床は抜け、玄関引き戸にちゃんとガラスもはまっていないような家だった。
「あばら家」というものを、私は初めてこの目で見た。
そして、閉まらない引き戸から屋内をのぞくと、死臭がした。
死ぬ以前の問題じゃないか。そう思った。
生活保護を廃止されて亡くなったという「大事件」の前で、この家の問題は消し飛んでしまって問題にされることはない。
でも、訪問した人間は全員感じている。「この家に、このまま住まわせていたことだけで十分犯罪ではないか」と。
彼は、去年の12月から今年の4月まで生活保護を受けていた。
生活保護を始めるときには、必ず福祉事務所職員の家庭訪問がある。
担当職員は、最初にこの家を訪れたとき、なんとも思わなかったのか・・・。
そう、なんとも思わなかったのだ。たとえ思ったとしても、北九州市の生活保護行政では、アパートを引越すお金を出すことなど、とても上司に進言できる雰囲気ではないのだ。
なんと言っても、生活保護受給者が一人死ぬと、仕事が一つ減ったと言って喜ぶ、と証言されているところなのだから。
北九州市はいつも、それが自分たちにはどうしようもない事故だったのだと、自分たちも残念に思っているのだ、と言ってのける。
でも、それがうそっぱちだろうということを、その家が示している。
その家がそのままの「あばら家」状態で残されているという事実が、北九州市が市民を、生活保護受給者をどう見ているかを示している。
たとえ本人は言えなくても。
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いままでの「貧困襲来」
2007.7.17 第1回「このままでは本当に殺される」
2007.7.24 第2回「日雇い派遣は貧困ビジネス」
2007.7.30 第3回「ピエロの一票。一発食らわすつもりで」
2007.8.27 第4回「労働と福祉の連携」
