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プラスの力 第3回「世の中を変えるか、自分を変えるか」

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第3回 世の中を変えるか、自分を変えるか
 
 「世の中に不満があるなら自分を変えろ、それが嫌なら、耳と目を閉じ口をつぐんで孤独に暮らせ」
 
 神山健治監督のアニメーション『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』は、主人公がテロリストに向かって上のような啖呵をきる冒頭から始まる。率直に言って、ぼくはこの台詞が好きなのだが、あなたはどうだろうか。
 
 あなたは世の中に不満があるのだろうか。耳と目を閉じ口をつぐんで孤独に暮らしているのだろうか。世の中を変えたいと思っているのだろうか。自分を変えたいと思っているのだろうか。
 
 もしあなたが、世の中と自分との間に違和を感じているならば、自分を変えて世の中に合わせるか、世の中を変えて自分に合わせる必要を感じるかもしれない。
 
 前者の場合には、それほど問題はないと思う。確かに、この世の中には改善されるべき不正が山ほどあり、自分を変えることで世の中に合わせてしまえば、それらの不正は放置されたままになる。しかし、革命家であることをすべての人に強要するのは馬鹿げたことである。人は、既存の社会を受け入れ、そこで幸福に暮らしていく権利を持っているのだ。たぶん。
 
 問題なのはむしろ、後者のケースだ。世の中を変えて自分に合わせようとするならば、自分を何も変えないまま放置することになる。もっとも、世の中なんてそうそう簡単に変わるものではないから、自分も世の中も結局なにも変わらないまま、耳と目を閉じ口をつぐんで孤独に暮らすしかなくなるかもしれない。
 
 だから、世の中を受け入れるにしろ、変えるにしろ、まず大事なのは「不満があるなら自分を変える」ということだ。ぼくはそう思う。
 
 不満を持っている人に対して世の中は「自己責任」という言葉を浴びせかける。それに対してこの人は、自分の不幸はむしろ、世の中のせいだと訴えるかもしれない。
 
 どちらが正しいのか、ぼくは知らない。しかし、ひとつ明らかなのは、自分の恵まれない境遇が、自己責任で選んだものであろうが、世の中に選ばされたものであろうが、その選択は過去のものであり、今さら変えることはできないということだ。
 
 一方で、未来の自分に関しては、自己に責任があるということをぼくは信じる。「責任」という言葉が嫌いなら、「自由」と言ってもいい。人は未来に関しては、自分を変える自由を持っている。これからの自分の人生は、これからの自分次第だ。
 
 「世の中への不満」というマイナスの力に引きずられて、すべてを世の中のせいにするならば、人はそのような自由まで手放すことになる。しかし、この自由がなければ、人は何も変えることができなくなるのだ。つまり、世の中を変えることもできない。
 
 だから、「世の中に不満があるなら自分を変えろ」。
 
いままでの「プラスの力」

2007.7.13 第1回「初めまして」
2007.7.20 第2回「リアクションからアクションへ」

コメント (1)

コータ さんのコメント

毎回レベル高いっす。
こっそり楽しみにしてます!

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2007年07月27日 09:32に投稿されたエントリーのページです。

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