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絶望男の逆襲 第2回「孤立感」

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第2回 孤立感
 
前回、前歯のない笑顔の話を書いたら、
一昨日の晩、右側に辛うじて付いていた1本の前歯が
ポロッと抜け落ちた。
1本というより歯のかけらだった。
食うのに特に困りはしないが、奇妙な偶然だ。
 
その晩の前夜、13日の金曜日に
オールニートニッポンの公開生放送を
渋谷のアップリンクファクトリーまで見に行った。
メインパーソナリティーの雨宮処凛さんとゲストが
フリーター問題について語り合うものだ。
当日は台風4号接近のあおりを受けて微妙な空模様だった。
 
俺は傘を持ちながら、
18時半に会場に着いた。
そして1番前の席に座った。
そこは放送席が間近で
雨宮さんたちと座談会でもできそうな位置だった。
そう。
俺は雨宮さんを間近で見たかった。
事実、雨宮さんが放送席に来たときは目前に見えた。
19時に放送が始まった。
 
フリーター問題は「無職」の俺には今ひとつピンと来なかった。
が、餓死事件だけは人ごとではなかった。
明日は我が身と思いながら聴いた。21時終了。
 
放送後に観客との質疑応答の時間が。
俺は帰宅時間を気にし始めた。
もう少しそこに居てもよかった。
だが、限界だった。
これ以上の孤立感に耐えられない。
周りから笑い声が聞こえる。
わけがわからない。
何がおかしいのか。
俺は21時半にそそくさと会場を出た。
誰かと話すこともなく、話しかけられても会話できないまま…。
 
俺は集団が苦手だ。
子供の頃からグループから独り離れていることが多かった。
それは45歳の今も変わらない。
人が集まる場所に行くと考えただけで動悸が高鳴る。
俺にとっての集団は恐怖でしかない。
それがために不登校をし、
「人間のクズ」よばわりされても働かなかった。
 
今回、怖い集団のなかになぜ行ったのか?
 
雨宮さんに会いたかった。
「群像」の取材以来まったく会っていなかった。
少しでも話がしたかった。
が、少しの話もできなかった。
「フリーターズフリー」でお世話になった杉田さんにも
便所で連れション状態で会った。
「口座に(原稿料)入りました?」
「はい」。
それだけだった。
新たな原稿依頼を期待していたが。
 
孤立感。
会場に居て、はたと気づいた。
見る側でなく、語る側でありたいと。
俺は雨宮さんと並んで会場の人たちの前で語りたいのだ。
それが俺の夢。
今はまだ遠い夢だが表現者として生きたい。
そんなことを考えながら帰宅した。
家にはいつもの風景。
家族が寝ていた。
 
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2007.7.12 第1回「笑顔のない男」
 

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2007年07月18日 10:07に投稿されたエントリーのページです。

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